【メルマガ】データが完全消失!?事業リスクは斜め上からやってくる(2020年11月17日)

先日、クラウドから全データが消失した、という事件がありました。
プログラムやデータは復旧不能。

公開されている情報によると、事業側に不備はなかったようで、さらに恐ろしい事件となりました。

事件の概要

福井県の産業を支援する「公益財団法人ふくい産業支援センター」が運営するポータルサイト「ふくいナビ」の全データが、サーバ管理会社であるNECキャピタルソリューションの社内手続きミスにより、完全に消失したそうです。
データの復旧も不可能ということです。

発表によると、ふくいナビはNECキャピタルソリューションのクラウドサーバを利用。
その契約更新手続きを実施していたようですが、NECキャピタルソリューションの社内手続きのミスで更新ができておらず、契約期間終了とともに全データが削除されたようです。

システムの全プログラム、データ、メールマガジンの配信先・内容等も、全て消失したようです。

大きな事業リスク

プログラム、データ、メールマガジン配信先などの営業努力の成果。
それらが、一瞬で全て消失したことになります。

ITへの依存度が高まるこの時代。
自営にも限界はありますが、ノックアウトにならないような施策は必要ですね。

他人ごとではありません。
大きく見ると、Google。Apple。Amazon。
日本だと楽天やLINE。

こういったプラットフォーマーへの依存は避けられませんが、規約変更やロジック変更により、展開されている事業が傾く可能性もあります。
便利な半面、事業リスクを抱えている、という点は常に意識をし、できる限り対策を行いましょう。

バックアップは?

今回の件ですと、純粋に「バックアップはないの?」と感じてしまいますね。
お使いだったクラウド上にはバックアップがあったのかもしれませんが、同じカゴに卵を盛っているようなものですね、、、

最終的に、事業リスクは、事業を実施している側にあるということを意識する必要がありますね。

先日の東証のトラブルでもそうですが、ベンダーである富士通をいくら責めたとしても、事業としては、東証がなんとかするしかないです。
(公式としては、東証は富士通を責めていませんのでお間違えなきよう。)

事業側としては、正しい?

少し視点を変えます。

もちろん今回の事件における「契約更新が出来ていなかった」ことの落ち度は別ですが、「データをキチンと消している」という点については一定の評価ができると考えます。

サービスを解約したとしても、どこかにデータのバックアップが残っていたりすることはありえます。
正直、残存していないかを事業側が確認するのは不可能です。

これは、情報漏洩リスクにつながります。

本件の契約がどのようになっていたのかは知るよしはありませんが、情報をしっかりと削除している、という点は評価してもよいのではないでしょうか。

※消すのが早すぎな気がしますが・・・

デジタル資産の再点検を!

クラウドにあるデータから、事業所内にあるデータ。
各PCやスマホにあるデータ。

失うと事業に致命的なダメージを受けるものはないか。

あらためて、再点検されることをオススメします。

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今や、データは事業の命。
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