【ソフトレビュー】これはよい文具。マインドマップベースの「Wondershare EdrawMind(エドラマインド)」

「マインドマップ」。
10年以上前に「これは使える表現方法かも」と思い、「マインドマップ」を作れるソフトを探したことがありました。

しかし、当時いくつかソフトはあったものの、お世辞にも使い勝手がよいものはありませんでした。
結局、わざわざ「マインドマップのように描く」方が非効率だと感じ、そのまま忘れていました・・・

時を経て、目についたのが「EdrawMind(エドラマインド)」というソフト。

現在、思考の整理はほぼ(タブレットに)手書きで行っています。
が、手書きそのものにこだわっているわけではありません。

スピーディーに、キレイに整理できれば、それにこしたことはありません。

早速試してみましたので、レビューいたします。

おことわり

当記事は「EdrawMind(エドラマインド)」を製造、販売されている「Wondershare」様に利用ライセンスをご提供いただき、本レビュー記事を作成しております。

なお、内容に対しての指示はなく、全て私の意見、判断を忌憚なく掲載しております。

確認環境

  • Wondershare EdrawMind(バージョン 9.0.6) Mac版 ※メイン利用
  • Wondershare EdrawMind(バージョン 9.0.6) Windows版
  • iOSアプリ EdrawMind(バージョン4.0.2)
  • Androidアプリ EdrawMind(バージョン3.0.3)

※全て、記事作成時点最新版

「Wondershare EdrawMind(エドラマインド)」とは?

いわゆる「マインドマップ」を作成するためのソフトです。

ソフトのコンセプトは「EdrawMindで発想を加速させる」。

すなわち、思考を整理していくのが目的であり、「マインドマップのソフト」と思うと、本質的な価値を誤るかもしれません。

Mac、Windows、Linux、iOS、Androidの専用アプリ、またはブラウザで使うことができます。

当レビューは、主にMac版を利用しての内容となります。

EdrawMind(エドラマインド)をダウンロードする >>>

なお、有料版とフリー版があります。
違いは以下をご参照ください。

マインドマップツールを比較検討されているユーザー様へ便利な機能比較表が完成しました!EdrawMind(エドラマインド)…

「EdrawMind(エドラマインド)」はこんな方にオススメ

  • 「マインドマップ」を作成したい人
  • 思考を整理したい人
  • さくっとキレイなレイアウトにしたい人
  • 複数端末を使う人

以下、使用して感じたポイントを挙げていきます。

気に入った点

思考整理に必要な型がある

“いわゆる”マインドマップだけではなく、「組織図」「フィッシュボーン(魚の骨図)」などもあります。

  • 放射状マップ(マインドマップの基本形)
  • 右型マップ
  • ツリー型マップ
  • 組織図マップ
  • 魚の骨図(右)
  • タイムライン(横)
  • S型タイムライン
  • タイムライン(縦)
  • アウトライナー

なお、テンプレートを選択して中身を作った後でも、テンプレート(正しくはレイアウト)を変更することができます。
「放射状マップ」で作り始めたけど、これって「組織図マップ」の方がよいよな・・・と思ったら、レイアウトを変更すればOKなのです。

データの実態は「ツリー構造データ」にすぎないので、見た目の変更は可能なのだと思われます。

操作性がよい

「マインドマップ」のような、ブレスト系で大切なこと。
それは「思ったらすぐに出力できる(書ける)こと」。

操作でバタバタしている間に、ふと思いついたことを忘れてしまう、といった経験はあなたにもあるのではないでしょうか。
(これが嫌で、テキストエディタアプリを弊社でリリースしたくらいです。→【iOSアプリ】Simple Memo-Ultimate-)

「EdrawMind(エドラマインド)」は、基本的にガンガン入力していく操作は、すべてキーボードで行えます。

  • 「return」キーで、並列の箱が作成できる
  • 「tab」キーで、配下に箱が作成できる
  • 「矢印」キーで、箱を自由に選択できる
  • 「delete」キーで、箱を削除できる
  • 文字入力を開始すれば、選択している箱に入力できる
    (Alt+Enterで、改行もできる)

なお、ショートカットキー自体も豊富にある上に、キー割り当ての変更も可能です。
これは、ノンストレスで使ってもらおうという意思を感じますね。

公式の基本操作ガイドもありますので、ご活用ください。

自動成形もしてくれるし、自由配置も可能

「マインドマップ」である以上、各オブジェクトの配置にもこだわりたくなってきます。
以下の設定を入れることで、ある程度柔軟に変更することができます。

スタイルのテンプレートがある

見た目を簡単にオシャレに切り換えることができます。
大切な要素ですね。

書いている途中でも変更できます。

下記のようなデザインに、ワンクリックで変更できます。

出力機能も充実

そして、これらの見た目のまま、画像やPDFとして出力できます。
すなわち、資料を作成する時の「貼り付けが画像」としても使えるわけですね。

様々な形式で出力可能です。

  • 画像(BMP、JPEG、PNG等)
  • PDF
  • Office(Word、Excel、PowerPoint)
  • HTML
  • SVG
  • MindManager(マインドマップ系のフォーマット)

なお、PowerPointなどは、フォントの兼ね合いもあり崩れることがあります。
画像→貼り付けが、見た目は最強です。

 

複数端末・異なるプラットフォームでの編集が可能

「(独自の)クラウド」「Dropbox」を利用して、データを共有することができます。

メモ系のデータを使うにあたり、この点は非常に重要です。

特に自分の場合、Mac、Windows、iPhone、iPad、Androidと、様々なプラットフォームを使います。
これら全てにおいて、専用ソフト(EdrawMindのこと)が用意されているのは、素晴らしいです。

どのプラットフォームで作成したファイルであっても参照・編集ができます。
Macで粗々書いておいて、出先でiPhoneで編集・・・といった事が可能です。

当たり前のようでいて、プラットフォームをまたがるとなかなか難しい。
それが実現できているのはすごいと思います。
(蛇足ですが、手書きアプリでこのようなクロスプラットフォームアプリを探しているのですが、ありません・・・)

ちなみに、Mac、Windows、iPhone、iPad、Androidで相互に使えることを確認済です。

また、オススメの共有方法は「Dropbox」です。
「(独自の)クラウド」は、MacやiOSなどでは若干見え方が異なる?のか、直感的に分かりませんでした。
また、やや動作が重い印象を受けました。

「Dropbox」であれば、ファイルのバックアップも容易(コピーすればよいだけ)ですし、私自身が使い慣れているというのも大きいですね。

こちらも蛇足ですが、Dropboxへの接続は、アプリ自身がAPIでDropboxに接続します。
そのため、無料版Dropboxの制約である「端末3台まで」縛りの影響は受けません。
(ただし、iOS版は除きます。iOS版はAPI接続ではなく「ローカルでDropboxを使えるようにして場所を参照する」形のようです。)

ファイルの暗号化も可能

ビジネス利用する場合、セキュリティは気になるところです。

「EdrawMind(エドラマインド)」は、標準でファイルパスワード保護に対応しておりますので安心ですね。

Web版であれば、同時編集も可能

ブラウザからの操作も可能です。

さらに、人を招待をすることで、共同編集(コラボレーション)も可能です。
閲覧者・編集者・管理者と、権限の設定もできますので、うまく活用できれば生産性UPですね!

製造元の「Wondershace」様においても、コラボレーション機能を使ったリモートワーク等を推進されております。

下記動画でもご紹介がありますので、ご参考ください。

残念な点

メニュー表示がおかしい?

Mac版です。

Microsoft Officeで言う「リボン」(メニューの下に配置されるアイコン)の表示が崩れています。
(緑色のバーとアイコンがかぶっている)

操作上、問題はない(と思ってます)が、ちょっと気になりますね。。

なお、当件については、製造元の「Wondershare」様でもご認識いただいております。
新バージョンで解消される見込みとのことです。
しっかりと対応いただけるのは安心ですね。

また、Windows版においては上記の事象は発生しておりません。

完全に自由な配置にはできない?

上述した「ブランチの自由配置」ですが、これをONにしても全てが自由に動かせるわけではなさそうです。

また、選択するスタイルによっては「ブランチの自由配置」自体がONにできない(グレーアウトされてONにできない)ものもありました。

完全に自由に動かすのは難しいのかもしれませんが、少し残念です。

 

総評

このような「絵を描いていく」ようなイメージのソフトは「iPadを使って、手書きでも〜」みたいな面があります。
しかし、文字入力をガンガンしていくことを考えると、Mac/Windowsが断然使いやすいです。
ただし、人に見せる時はiPadの方が便利。

そんなワガママな使い方が実現できます。

また、そもそも「思考の整理」をするために必要な「快適性」も兼ね備えています。

個人的に絶対にゆずれない「複数プラットフォームでの動作」「操作が快適なこと」の2点を満たしているソフト。
ビジネス用途としても、しっかりと使っていけるソフトだと感じました。

フリー版でも感触はつかめますので、是非一度お試しくださいませ。

EdrawMind ダウンロードページへ

(補足)マインドマップの使い方

ここは個人的な感覚ですので、あまり真に受けないでくださいませ。
(マインドマップに詳しいわけではありませんので、ご了承ください。)

10年以上前に「マインドマップ」という存在を知ってから使おうと試してみたのですが、「敷居が高い」イメージがあります。
何かに使えそうなのですが、結局、「何を書けばよいの?」「書いて何の役に立つの?」となります。

「マインドマップ」の本を読んでも、なかなか活用するイメージが湧きません。

で、今でもその感覚は変わらないのですが、これって「マインドマップを描くぞ!」と思うからそうなるわけです。

単純に「ツリー形式で整理する」「タスクリストとして使う」「読書のまとめとして頭の整理に使う」など、メモをするがごとく、適当に使えばよいのだ、と考えました。

そう考えると「表以外の形式で簡単にメモができる」ツールだと感じるようになりました。

ビジネスにおいても「戦略全体像の見える化」「概念の整理」といったことに活用しています。

※これを「マインドマップ」と呼んでよいかは、別の話としておいてください。
ただ、道具は使ったモノ勝ちです!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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