【比較】「本当に」iPadはPCの代わりになる?iPad vs Mac vs Windows

先日のiOS13.4のリリースに伴い、iPadでトラックパッド・マウスが正式に利用できるようになりました。

となると、当然、(再度)思いつくのが「iPadはPCの代わりになるか?」ということです。
※以前からiPad Proは「PCの代わりになる」とのうたい文句でしたが、画面にタッチして操作するのは現実的には厳しいものがありました。

結論からすると「完全にPCの代替となることはありえない」となりますが、
やりたいことがiPad(のみ)でできるのであれば、十分PCの代わりになる」「PCよりも便利なケースがある」と考えます。

iPadだけで業務ができる、と考えると夢が広がりますが、罠もあります
Mac、Windows機との比較を整理しましたので、ぜひ、ベストバイを目指してご判断ください!

iPad

想定環境

  • iPadにキーボード、トラックパッド(or マウス)を接続
  • iOS(iPadOS)13.4 以降 ※トラックパッド・マウスが使えるようになったバージョン

記事執筆時点、まだApple純正の「iPad Pro Magic Keyboard」は発売されておりませんが、そちらを選択するのがベストかと思います。
Mac用のApple Magic KeybordとTrackpadを接続して検証しております。
→Magic Keyboardの使い勝手は、以下の記事もご参考ください。

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強み

機動力は抜群!

基本的には、持ち運び時はスリープ状態です。(スマホと同様)
すぐに利用できる状態であるのは何物にも代えがたいです。

セルラーモデルがある

さらに、セルラーモデルの選択が可能です。
テザリングなど不要ですぐにインターネットが使えるのは利点です。

また、スマホをベースとして設計されているiOSですので、ベースとして通信量を抑えやすいです。

新しめのiPadであればeSIMにも対応してります。
IIJがeSIMに対応した格安プランを提供しています。

※データプランゼロであれば、基本利用料 150円/月 + 300円/GB と、リーズナブルに利用することができます。

私も、自身のメインのiPhoneでeSIMを利用しておりますが、全く問題はありません。

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端末が比較的小さい

Macよりも小さいですし、同ディスプレイサイズのWindowsノートPCよりも小さいことが多いです。

電池の持ちもよい

当然使い方によりますが、Mac、Windows機よりは電池の持ちがよいです。

高性能なペンがある

公式の「Apple Pencil」があるため、安心して、高品質な使い勝手を得ることができます。

トラックパッド・マウス対応でようやくPCライクに

この対応をもって、ようやく「PCライク」といってよいレベルになりました。

トラックパッド・マウスが「画面タッチ」の代わりとなりますので、一通りの操作が可能です。

※ノートPCの形で画面タッチするのは、やはり使い勝手として無理がありました。

そもそも「タブレット」として使う場合は右に出るものなし

高性能タブレットですからね。

電子書籍を読む、映画を見る、など「インプットデバイス」としての使い勝手は最強です。

アプリによってはMac/Windowsよりも高速

iPad Proであれば、特に画像/動画系を処理するアプリはMac、Windowsより高速なことが多いです。
ハードウェアの性能が高いためです。

売値(買取価格)が比較的安定している

少し盲点かもしれませんが、Apple製品は古い製品でも値崩れが緩やかで、高値で買取できることが多いです。

Apple製品は割高感がありますが、買い取り価格まで考えるとそうでもないかもしれません。

弱み

複数アプリを利用するのは苦手

画面に表示できるのは基本的には1アプリ。
SplitViewなどを使えば2アプリ表示できたりしますが、アプリによって完全に対応していないこともあります。

アプリ間のファイルのやり取りもできない・手間がかかることが多いため、苦手です。

大量の文章作成も苦手?

少しずつ変換精度は上がっておりますが、日本語変換はやはり今一歩です。

また、ファンクションキーがないため、変換中の文字をカタカナにする、といった操作がありません。

文字を大量に入力するには、少しストレスかもしれません。

ファイラー機能が弱い

フォルダを作って、その中にファイルを入れて、、、と、Mac/Windowsでは当然の操作ですが、
iPad(iOS)はそのような操作は困難です。(近年、少しずつ可能になっていますが。)

また、アプリをまたいで同じファイルを共有するのも手間、もしくはできないことが多く、必要な業務をよく見極める必要があります。

動かない・挙動が怪しいWebサイトがある

Windowsに比べると、うまく動かないWebサイトがある印象です。
(公的機関の申請サイトなど、セキュリティが強く求められるようなサイトは非対応なことも多いです。)

Safariでデザインが崩れる系は、Chromeなど別アプリを使えば回避できることもあります。

アプリ次第な面が強い

「強み」欄で「画像/動画系を処理するアプリはMac、Windowsより高速なことが多いです」と記載しましたが、それも、Windows/Macのアプリと同レベルのアプリが提供されている場合、となります。

周辺機器との接続に難あり

外部接続は基本的にはできない、との認識の方がよいと思います。(相性問題も発生しやすい印象です。)

接続できないので、例えばUSB接続を利用した他ガジェットのファームウェアアップデートといったこともできません。
当サイトでも何度も登場してくるSONY 電子ペーパー「DPT-CP1/DPT-RP1」のファームウェアバージョンアップも、iPadでは行うことができません。

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ディスプレイの拡張が難しい

iPadの画面を拡張することは難しいです。
(Mac/Windowsであれば、複数のディスプレイを使うことが可能です。)

ミラーリングや表示用にディスプレイを使うことはできますが、
Mac/Windowsのような「拡張ディスプレイ」として表示領域を増やして使うことはできません。

そんなに軽いわけではない

iPadそのものだけであれば軽いですが、キーボードやトラックパッド(or 一体型カバー)を装着した途端、PC/Macに負けないくらいの重さになります。

周辺機器が比較的高価

本体+周辺機器を一通りそろえると、結構な金額になります。

補足

iPadでできないことは、Mac/Windowsで行う。

リモートデスクトップ機能を使えば、それなりにしのぐこともできます。
1つのやり口として、ご参考くださいませ。

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Mac

想定環境

  • モバイル系端末(MacBook Air、MacBook Pro)
    ※持ち運べる比較、という意味で

強み

iPadの強み・弱みの逆転となりますので、
その他の目線やWindowsとの比較を載せておきます。

その気になればWindowsも動く

★注意!!★(2021/01/28追記)
Windowsの稼働については、IntelMacでのみ利用できます。
2020年11月に発売されたM1 Mac(Appleシリコン Mac)では、CPUのアーキテクチャが異なるため、「BootCamp」や「仮想化ソフト」は(現時点では)動作しません。

Mac自身が「BootCamp」というWindows単体で動作する仕組みを用意しています。

Apple Support

Boot Camp を使って Mac に Windows 10 をインストールする方法をご紹介します。…

また、Mac上で動く仮想化ソフト「Parallels Desktop for Mac」のようなソフトを使えば、ほぼ完璧なWindowsを動作させることができます。

※「ほぼ」というのは、外部接続機器との相性問題等が発生する可能性があるためです。

Parallels をダウンロードすれば、Mac 上での Windows 実行、Chrome 実行、DaaS で仮想デス…

私はこの仕組みがあるため、Macを購入することが多いです。

バッチリな周辺グッズが多い

Macは本体の選択肢が少ないですが、逆に、相性バッチリな周辺グッズが多いです。

Windowsと比較すると、収納カバーやディスプレイ保護フィルムなど、完璧にマッチするものが多々あります。

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M1 Mac(Appleシリコン)Macのコスパは異常(2021/01/28追記)

上述の通り、Windowsを動かせない(Mac → Windowsへのリモートデスクトップ接続は可)というマイナス面はありますが、M1 Macの性能を考えた時のコストパフォーマンスは異常に高いです。

Intel Macのハイスペック機(40万円クラス)に匹敵する性能が、10万円程度で手に入ります。

弱み

Office系は完敗

Word、ExcelといったOffice系については、やはり完敗と言わざるを得ません。

代替手段も色々とはありますが、互換性などを考えるとWindows版 Word、Excelを使った方が楽です。

カフェでよく見かける

人によるとは思いますが、、、

カフェではMacを使っている人が多いため、かぶります。
(ちょっと、嫌だったりします ^^;;; )

補足

(そのような方はマレでしょうけど)「iOS系のアプリ開発をする」にはMacでないとできません。
(異なるフレームワークを使ってWindows等でコーディングすることはできますが、最後はMacを使わないとコンパイルできません。)

Windows

想定端末

  • ノートPC
    ※持ち運べる比較、という意味で

強み

こちらもiPadの強み・弱みの逆転となりますので、
その他の目線やMacとの比較を載せておきます。

基本的には、できないことはない

業務系の処理で、Windowsに対応していないということはあまりないのではないでしょうか。
Macにしかないようなアプリもありますが、同様のことができるアプリはきっとあると思います。

選択肢が多い

セルラーモデル、タッチパネル、ペン対応。
画面サイズ、機種の多さ、個性的なウリ(安さ、重さ、拡張性等)。

選択肢の幅が段違いです。

割安なものが多い

汎用性に富み、出荷台数も多い。
安価なものも多く、お財布には優しいと思います。

弱み

メーカー独自機能はレベルが低いことが多い

例えば、ペンに正式に対応している機種であっても、ソフトウェア面でイマイチなことが多いです。
「できることはできる」のですが、トータルで見ると「ちょっとイマイチかな、、、」ということがあります。

※OS、アプリが最適化しきれていないからだと感じます。

補足

Windows機はバリエーションが多いのが一番の特徴かと思います。
ペンに対応、SIM対応など、様々です。

ベストなモノを選びましょう!

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総評

前述の通り「iPadはPCの代わりになるか」は、そもそも利用できるアプリや土台となるOSの思想が異なりますので「完全にPCの代替となることはありえない」と言わざるを得ません。

どれを選択すべきかはそれぞれの強み・弱みからご判断いただくのがベターですが、「iPadがPCよりも便利なケース」をまとめておきます。

「旨味」を生かした選択をし、便利に使いましょう!

iPadが、PCよりも便利となるケース(まとめ)

  • 思った時に「即」使いたいことが多い
    (起動は一瞬、セルラーモデルもあり)
  • 「タブレット」として使うことも多い
    (&ペンも利用する)
  • やりたいことがiPadで満たせる
    (アプリがある、使うWebサイトが動作する、等)
  • 複数のアプリを頻繁に切り換える必要がない
  • ファンクションキーがなくても、キー操作にストレスを感じない場合
  • 多少割高であっても、必要とする一通りのグッズがそろえられる予算がある場合
  • どうしても動作しないものは、別途、WIndows/Macを使って対応できる環境をお持ちの場合

更新履歴

2020/04/10 新規作成
2021/01/28 M1 Mac(Appleシリコン Mac)の注意事項を追記



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