SONY 電子ペーパー(DPT-CP1/DPT-RP1)の使い方

先日、修理から復活したSONY 電子ペーパー DPT-CP1。

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この一般向けではない特殊な製品をどのように使っているかのご紹介です。

電子ペーパーって?

ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単に。
一番身近な電子ペーパーというと、AmazonのKindle端末でしょうか?

スマホなどの液晶/有機ELディスプレイとは違い、電子ペーパー自体は発光せず、紙と同じく反射光で見るパネルとなります。
そのため、まぶしくないのが特徴です。ブルーライトカット、などそんなものが必要な次元ではないです。逆に、暗がりだとまったく見えません。
(Kindleだとフロントライト付モデルがありますが、個人的には見づらくてあまり好きではありません。)

また、原則、この電子の配列を書き換える時にのみ電力を使いますので、表示させたままでも電力は使わないのです。
電池持ちが非常によいです。

ただし、書き換えに時間がかかるため、スマホのようなぬるぬるした画面描画はできません。

紙の書き心地をうたった製品も多く、当SONY 電子ペーパー DPT-CP1は、まさにそういった製品なのです。
(DPT-CP1はA5サイズ。DPT-RP1というA4サイズの製品もあります。A4サイズの方が早く発売されています。)

なお、上記製品は1色(グレースケール)ですが、最近は何色か発色できる電子ペーパーも出てきています。
書き換えるのに30秒以上かかるなど、まだまだ用途は限定的ですが・・・

DPT-CP1の特徴

公式サイトを見ていただくのが一番早いです 笑

  • 法人向けの製品(ですが、個人でも普通に注文できます。)
  • PDFへの書き込みがペンでできる
  • 紙のような書き心地(わざと少し画面をザラザラにしているそうです)
  • セキュリティがウリで、中のデータが簡単には取り出せません(セキュリティを気にしない場合、若干不便なのですが・・・)
  • PC(Win or Mac)を母艦とし、フォルダごと同期させることができます。スマホへの転送もできますが、こちらは同期ではなくスポットでの出し入れのみです。
  • 地味に、ファームウェアアップデートで機能が追加されていきます。(こんなこともできないの・・・?と思うことが多い機能ですが)

自身の使い方とお気に入りポイント

色々と使い方を試しましたが、最終的には以下で落ち着いています。

メモ帳として

やはり、最大のウリはコレだと思います。
さっと書ける。いくら書いてもかさばらない。

書いたファイルはPDFファイルとして保存されるため、各プラットフォームでの使い回しがやりやすいです。

しかし、本体価格が高いので、コストパフォーマンスが非常に悪いメモ帳ですが。。。

試験勉強用に!

テキストや問題集を自炊して、この端末でPDFを開き直接記入。
左右に並べて表示する「2画面表示機能」があり、同じPDFファイルでもそれが可能です。
つまり、問題ページを左に開きながら、解説ページを右に開く、とかが可能です。(これは非常に使いやすい!)
また、本体が軽い(約240g)ので、重い試験テキストを持ち歩くよりも遥かに楽です。

数十MB級のPDFファイルでも、そんなにストレスなく使えます。(電子ペーパー特有の描画の遅さがありますので、その速度とお考えください。)

自炊したPDF書籍を読むこともできますが、パラパラ流し読みする意味ではスマホの方がサクサクできますので、わざわざこの端末に入れることはなくなりました。

工夫次第でクラウドと同期できる

母艦は必要なものの、母艦と同じネットワークにいれば母艦との同期、さらに母艦からクラウドストレージとの同期が自動でできます。

母艦との初期セットアップはUSB接続となりますが、その後はWiFiもしくはBluetooth接続が可能です。

母艦と電子ペーパーの指定したフォルダ同士を双方向同期することができますので、ファイルの管理が楽です。
この母艦を指定するフォルダをDropboxやOneDrive配下にすると、母艦経由でクラウドストレージとも同期ができます。

WiFi接続は母艦と同じネットワーク内に接続すれば認識できるため、母艦と電子ペーパーを直接つなぐ必要がありません。

自分は、電子ペーパー上でノートを新規作成した時に配置される「Note」フォルダ自体を母艦と同期させています。
さらに、母艦からOneDriveに同期をかけています。
ファイルの整理(フォルダ移動やリネーム)は母艦 or OneDriveで実施しています。

やっぱり、まぶしくない

電子ペーパーの特性、発光しないということ。
この点は大きくて、わざわざこのマニアックな製品を使用する理由でもあります。

セミナーなどに参加してメモを取る際、iPad + Apple Pencilだとまぶしくてちょっと気がひけるケースでも、当電子ペーパーであれば気兼ねなく使うことができます。

ちょっと残念な点

電子ペーパー単独でクラウドストレージと同期できない

おそらく製品コンセプトのセキュリティ的にNGなのだと思います。
せっかくWiFiにつなげられるのに、直接クラウドストレージと同期することができません。
(この前モデルは同期できたようです)

ペンの書き心地が、世にある最高の書き心地ではない

メモ帳的使い方なので不満があるわけではありませんが、
筆圧感知機能なし、描画のレスポンスもiPad Pro + ApplePencil の方がよいです。

電子ペーパー特有の描画の遅さはある

これは致し方ないです。認識していた上での購入でもありますし。
大量のページ送りはちょっと大変です。

総じて

元々理解した上で購入しておりますので、満足しております。

また、A5サイズのDPT-CP1。A4サイズのDPT-RP1。
この2サイズは秀逸なサイズで、自宅ではコンパクトなA5、外で使う時はA4、という使い分けをしております。
(外で使う時は人に見せたりするため、大きいA4の方が便利なのです。)

おまけ

(2019/12/09追記)

DPT-CP1のオススメのカバーを発見しました!

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(2020/04/06追記)

地味にアップデートを継続いただける製品。そんな製品だと思います。

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(2020/07/29追記)

Androidベースの電子ペーパー端末(ペン付)もあります。
こちらもご参考くださいませ。

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