ネットにおける「トラッキング」。
昨今、様々なところで議論がなされています。
基本的に、トラッキングしたい理由は「ユーザーの行動を把握し、商売に結びつける」ため。
マーケティング的な側面が強く、大きなものは「広告」でしょう。
※本当に個人をトラッキングしたい悪意のあるケースもあるでしょうけど、ここでは割愛します。
そんなプライバシーに関わるデジタル界の動きを、3点ほどご紹介いたします。
「Google Analytics」がサービス終了
Webサイトのトラッキングといえば「Google Analytics」。
無料で高機能と、ライバルサービスを全て駆逐し、王座に輝きました。
しかし、(様々な情報を組み合わせた)トラッキング精度が高くなりすぎ、非難の声が高まっていました。
Googleが提唱した次なる仕組み「FloC」」も、非難の嵐。
Google広告。 表示精度を高めるために、あの手この手で様々な情報を集めてきました。 メイン技術であるCookie利用が行き詰まる中、「FLoC」という仕組みが提案されましたが、総スカンに。 そのため、次の仕組み「Top[…]
そんな先行きが不透明な中、正式に「Google Analyticsのサービス終了」が宣言されました。
(2023年7月1日サービス終了)
すでに後継の「Google Analytics4」がリリースされており、こちらに移行するようにアナウンスされています。
(同時稼働可能です)
個人的には「なんだかんだとずるずるサービスが続くのでは・・・」と思っていましたが、想像以上の風当たりなのでしょうか。
※廃止の理由は、もちろん非難の声だけではありませんが。
広告ブロックブラウザ「Brave」の利用
ブラウザといえば、Chrome、Microsoft Edge、Firefox、Safariあたりが(名前的に)メジャーですが、「Brave」というブラウザもあります。
広告ブロッカー標準搭載のブラウザです。
技術ベースは「Chromium」となりますので、Chrome、Edgeと同じとなりますね。
そんな「Brave」の利用者が倍増しているようです。
広告ブロック機能を標準搭載したプライバシー重視のブラウザ「Brave」が2022年1月5日に、月間アクティブユーザー数が…
度を超えた広告が多くなってきているということでしょうか・・・?
Appleのトラッキングブロック「ATT」の許可が大幅増加?
iOS14で導入すると話題になり、Facebookが公然とクレームをいれていた仕組み「ATT」。
アプリがトラッキングするには、ユーザーの許可が必要、という仕組みですね。
トラッキング。 スマホやPCをどのように使っているかをトレースし、 (一般的には)ターゲット広告に生かす仕掛けです。 先日リリースされたiOS14.5において、 ついにATT(AppTrackingTransparency)[…]
「ATT」導入からしばらく経ち、ここにきて「ATT」の許可を選ぶユーザーが増えているとの情報が出てきました。
AppleがiOS14.5で、サードパーティーアプリによるトラッキング要求を許可するかどうかユーザーが選択できる機能…
この状況の推察として
「パーソナライズされた広告を受け取ることに「価値」を見出すユーザーが増えた」
と述べられています。
トラッキングはされたくないけど、あまりにも的外れの広告を見せられるのは苦痛、というところで揺れているのでしょうか・・・
広告は悪か?
至る所で広告を目にするので、邪魔ではあります。
それは間違いありません。
しかし、広告があることで無料でサービスを享受できたりもするわけです。
現状は、プライバシーと広告のバランスが崩れてきているということでしょう。
個人的には「広告を見た人自身が対価を得られる」仕組みができていけばよいのでは、と思っています。
拒否する人間に無理矢理広告を見せるのは、基本的には逆効果です。
であれば、広告を見るにしろ、
- ある程度自分自身でジャンルを選べるようにする(トラッキングしない形で)
- 広告を見たら、対価(極端な話、小銭)を得られるようにする
- (広告を見ないなら、その分のサービス料を払う)
といった形が作れるとよいのではないでしょうか。
(もちろん、すでにそうした形で成り立っているサービスもあります)
お金で時間を買うか、時間でお金を得るか、、、のお話ですかね、結局。
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