【メルマガ】文章作成AI「GPT-3」から見る未来(2020年10月20日)

数ヶ月ほど前のお話ですが、「GPT-3」という言語AIが一部の方に公開され、かなりの反響を呼んでいます。

今回は、言語AIの現状と、もう目の前に来ている「文章を書く」ということに対する影響について考察してみます。

「GPT-3」とは?

正式名称「Generative Pre-Training3」の略で、OpenAI(人工知能研究所)が作った言語AIです。

言語AIとは、例えば「いくつかの単語や文章を入力すると、次に出てくる適切な文章が作成される」(続きが作文される)といった処理が可能です。
膨大なテキストデータを学習させることで実現します。

元言語は英語ですが、日本語訳して表示すると、以下のようなイメージになります。
日本語訳なので多少微妙なところもありますが、原文(英語)は「不気味なほど優れている」文章のようです。

<AIに与える文章>
衝撃的な発見です!
科学者はアンデス山脈の人里離れた未踏の谷間に住むユニコーンの群れを発見しました。
さらに驚くべきことは、ユニコーンが完璧な英語を話すという事実でした。
<ここまで>

<その続きとして、AIが生成した文章>
「最初は、彼らは英語を話すのがとても上手だと思っていました」とチームリーダーのレナードホッジス博士は言いました。
「しかし、彼らは実際には別の次元の出身であり、ポータルが閉じた後、ここに閉じ込められたことがわかりました」

群れは数百匹と推定されていますが、発見者であるインカ族に捕らえられています。
部族はユニコーンが彼らの祖先だと信じていて 莫大な金と酒を与えられた場合にのみ解放されます。

“我々に選択の余地はない “とホッジス氏は言う。
”彼らが望むものを与えなければ、ユニコーンは我々を皆殺しにするだろう”

チームがユニコーンを恐れているかと聞かれた時、
ホッジスは「恐れることは何もありません。我々の鎧は最高のチタンで作られています」と述べました。
<ここまで>

また、この「GPT−3」、なんと、プログラミングもできるようです。
例えば「丸いボタンをつけて」と指示すると、そうなるようなコードが出力されるとのこと。

普及は止められない

この「GPT-3」、相当な「力技」(マシンパワー全開)で処理をしているようです。

詳細は割愛いたしますが、例えば、メモリーは数百GB必要とか・・・
一般企業で気軽に使えるような水準ではありません。

しかし、この「力技」もより洗練され、そして計算するコンピューターも進化していきますので、よりお手軽に使えるようになるでしょう。

「力技」とはいえ、実現できるものは実現できる。
近い将来、普及していくのは間違いないでしょう。

言語AIによる影響

間違いなく「文章を作成する」こと全般に影響が出るでしょう。

ある程度「型」が決まっているような文章は、早々に適応できるでしょう。
「ビジネス文章」「セールスレター」「社交辞令的な手紙」などは、書きたいキーワードを与えるだけで自動生成。

私が書いている「メルマガ」や「ブログ」もしかりです。
私のクセを機械学習させ、キーワードを投入すれば、おそらく自動生成できるようになるでしょう。

他技術と組み合わせると、「お問い合わせ対応」といったものも自動応答できる時代が来るかもしれません。

あなたは、これを「脅威」と感じるか、「ワクワク」と感じるか、どちらでしょうか。
(私はもちろん後者です。)

その時、人間の価値は?

「人間だからできる」といった範囲が、より高度なものだけになっていくと感じます。

まだまだ色々な過程を経ていくと考えますが、最後、人間に残る能力は「好奇心」だと考えています。
「好奇心」を失うことなく、ワクワクする気持ちを持ち続けましょう!

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One more thing

ご承知の通り、AIは様々な使われ方をしています。

これ、欲しいなと思ったネタを以前取り上げておりますので、よろしければご覧くださいませ。

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