【メルマガ】東急電鉄 自動券売機「キャッシュアウト」に見る勘所(2020年10月13日)

東急電鉄が手がけるサービス「キャッシュアウト」をご存じでしょうか。
恥ずかしながら、東急沿線に住んでいながら当サービスの存在を知りませんでした。

実は、先日この「キャッシュアウト」サービスでトラブルが起きており、このトラブルで「キャッシュアウト」の存在を知りました。
現時点(2020年10月12日時点)、トラブルは解消されておらず、サービスは使えない状態となっております。

ただし、今回はトラブルの内容というよりは、「キャッシュアウト」の目の付け所が面白いなぁと感じましたのでご紹介いたします。

「キャッシュアウト」とは?

駅の券売機からお金が引き出せるサービスです。
出金専用のATMみたいなものですね。

利用するには、横浜銀行の「はまPay」かゆうちょ銀行の「ゆうちょPay」が必要です。
出金前にスマホアプリから出金登録をし、QRコードを使って自動販売機から出金する形のようです。

利用手数料は108円 または 216円。

2019年5月8日にサービスイン。
1年超経過の2020年9月18日からサービスを停止しているようです。
原因は、横浜銀行のシステム不具合の影響であり、システム改修の完了時期の目処は立っていないようです。

「キャッシュアウト」の勘所

このサービス、勝手な推察ながら、利益を得るためのサービスではないでしょう。
手数料を取ったところで銀行側への支払いで消えます。(むしろ、赤字かも?)

「PASMO」や「SUICA」が普及したとは言え、券売機自体をなくすことはできません。
であれば、違う形に活用しよう。
それが、「キャッシュアウト」が生まれた発端だそうです。

これだけだと「そうだよね」程度のお話ですが、作り方が素晴らしいです。

  • ATMレベルの機能を作っても意味はないため、出金機能に絞る(そもそも、東急電鉄に銀行業の免許はありませんが。)
  • 引き出せる金額を1万、2万、3万の三択とした。
    券売機での購入では、お釣りとして1万円札が出て行くことはない。回収の手間を減らせる可能性もある。
    また、千円札切れになってしまうと切符を買う場合にお釣り切れで券売機が使えなくなるため、本末転倒となりかねない。
  • システム構築は既製品の組み合わせで構築。
  • 他の鉄道会社や他社の券売機も接続できるように設計。

本来の券売機としての利便性も守りつつ、「キャッシュアウト」利用者の最低限の利便性も確保。そして、東急としても手間を減らせる可能性を作る。
素晴らしい方向性だと思います。

しかし、利益が作れない

東急電鉄に何かを伺ったわけではないので、勝手な推察です。

しかし、このサービス、あまり未来への広がりは感じません。

まず、上述のように「利益」を出すようなサービスではないでしょう。
また、出金データをためると、何かの分析ができる・・・というイメージもあまり湧きません。
駅構内での物品購入のために、手数料を払ってまで出金して購入、、、というケースも、ほぼ想像つきません。
しかも、「はまPay」か「ゆうちょPay」利用者限定です。

本当にサービスとして守っていくべきものであれば、(横浜銀行側のシステム不具合であっても)急いで対応できるようにするでしょう。

あと一歩、何かしらの「付加価値」が作れるとより素晴らしい仕組みになるのかもしれませんね。。。

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