うるう「年」。
知らない方はまずいらっしゃらないでしょう。
なるべく「同じ日における季節」を一致させるために、1日追加して調整する仕組みです。
※地球が太陽の周囲を1周するのは、約365.242日となります。
同じように、うるう「秒」という、誤差を調整する仕組みもあります。
今回のメルマガは、そんなうんちく話です。
うるう「秒」って?
うるう「秒」は、地球の1回転の誤差を調整するための仕組みです。
おおよそ数年に一度、7月1日か1月1日の8時59分59秒と9時00分00秒の間に挿入されることになっています。
(日本時刻)
何を挿入するかと言うと、8時59分「60秒」を挿入します。
直近では、2017年に+1秒実施しております。
さらに、実際は、地球の自転速度も微妙に変化しています。
そのため、「1秒減らす」閏秒もありえますが、今までに発生したことはありません。
たった1秒とはいえ
たかが1秒、特に気にならないのでは、と思いたくなりますが、現代社会はコンピュータ社会です。
もちろんシステムの作りにもよりますが、大きなインパクトが発生する可能性があります。
過去、うるう秒が原因で、実際にシステム障害が頻発しております。
コンピュータは社会インフラでもありますので、日に日にシステム障害発生の影響が大きくなっています。
(例えば・・・原発の制御システムがおかしくなったら、マズいですよね?)
私も、うるう秒発生によるシステム影響調査などを実施した経験がございます。
システムへのインパクト
システムにおける「うるう秒」の取り扱い方法はいくつかありますが、まっとうに「60秒」が追加されるケースを考えてみましょう。
通常、時刻に関する処理プログラムを扱う時に、「60秒」が入ることは想定しないでしょう。
プログラムで「60秒」が入らないようにガードをしてしるかもしれません。
時刻の差を計算して何かしらの処理をしているかもしれません。
そうした場合は、計算結果がおかしなことになりえます。
また、そもそも「60秒」という入力がくると、プログラムが異常終了してしまうかもしれません。
逆に、「60秒」という値をコンピュータ内で発生させないという手法もあります。
「うるう秒発生の2時間前から、1/7200秒ずつ遅く刻む」 = 「うるう秒発生後に、正しい時刻に合う」といったやり方です。
しかしこの場合、「正しい時刻ではない」ため、複数のシステムで時間の順序性を気にしないといけない場合など、逆転現象が起こる可能性があります。
例えば、高速処理が必要な株式市場など、シビアに気にする必要があります。
現に、米国の主要証券取引機関であるNASDAQでは、取引時間内であるにも関わらず「うるう秒」の発生30分前に全取引を停止するという対策を実施した過去もあります。
自然には勝てません
人間に限らず、システムも所詮自然には勝てません・・・
なのですが、「うるう秒の対応(調整)を廃止しよう」と、Meta(Facebook)などが働きをかけています。
1秒の誤差を修正するためのシステム影響が大きすぎる・・・というのが主眼となります。
その他、マイナスのうるう秒もありえるのに、そこまでして修正する価値はあるの?といった点もあるようです。
以上、うんちく話でした。
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