【メルマガ】モノが手軽に立体スキャンできる時代に!?LiDARセンサーの活用が始まる!(2020年06月23日)

今年3月に発売されたiPad Pro。
この目玉は「LiDAR(ライダー) スキャナ」という、距離が測れるセンサーが搭載されたことでした。

「LiDAR」とは光を使って距離を測る技術のことです。
光が対象物に到達してから反射して戻るまでの時間を測定して距離を割り出します。

iPad Pro(2020)には、2つのカメラの横に、同じくらいの大きさのLiDARスキャナが搭載されております。

iPad(iPhone)においては、今まではカメラ画像やジャイロセンサーなどから距離感を頑張って測定しておりました。
LiDARスキャナも併用することで、高速に、高精度に距離感を把握することができるようになりました。
(体感でハッキリと分かる違いがあります。)

「Canvas」というアプリ

「LiDAR」を利用したキラーアプリがなかなかリリースされない中、先日「Canvas」というアプリがアップデートされました。

The easiest way to get as-builts | Canvas

Scan spaces with your iPad or iPhone in seconds. We'll trans…

住宅をスキャンするアプリでして、iPad Proをかまえて周囲を見渡すだけで、家が3Dスキャンされていきます。

私もダウンロードして試してみたのですが、部屋がどんどん認識されていく様子はとても面白いですね。
(スキャンは課金なしで利用できました。)

CADモデルへの変換が可能!

さらにこのアプリ、スキャンしたデータをCADモデル(3Dデータ)に変換できるようです。
(課金が必要なので試していません。)

精度の問題はつきまとうと思いますが、すでにモノがあれば、それを設計データに変換できるわけです!

これはLiDARの利用方法における、一つの方向性だと感じました。

CADモデルが作れるということは

もちろんビジネスとしての可能性は大きいですが、個人レベルでも相当なインパクトがあると考えられます。
それは、3Dプリンタを組み合わせて使うということです。

手元にあるモノをLiDARを使ってスキャン、3Dデータ化。
その3Dデータをそのまま3Dプリンタで印刷。
つまり、簡単に物理的なモノのコピー品が自宅でできるようになるわけです!

また、手元にあるモノを3Dスキャンし、他の人に連携。
その方が、手元で3Dプリント。
これは、擬似的にモノが転送できるようなものです!

元々、モノを3Dスキャンするような専用センサーは発売されていますが、価格や性能面で一般的ではありません。
私も過去に安価な3Dスキャナを購入したことはありますが、精度がまったくダメダメでした。

もしiPhoneにLiDARが搭載されたら。
精度の高いスキャンができるアプリがリリースされたら。
かなりお手軽に使える世界が待っていると感じませんか?

3Dプリンターって

でも、3Dプリンターなんて持ってないよ。という方が100%かと思います。

実は、家庭用の入門機レベルでしたら、35,000円くらいで購入可能です!
3Dプリンタ XYZプリンティング ダヴィンチ mini

造形できるサイズが15cm立方まで、と大きくはありませんが、十分実用レベルの精度があります。

私もXYZプリンティングの入門機を使用しておりますが、ミリ単位での精度は十分ありますので、完璧なサイズの小物入れなどを作っています。
(例えば、専用ペンホルダーや専用コインケースなど)

3Dデータさえあればプリントできますので、データを自分で作らなくとも、ネットでデータを入手すればよい話です。
(そこで、LiDARで3Dデータが作れれば、、、というお話に戻るわけですね。)

モノが作れるって、やはり面白いです。
ぜひ、体験してみることをオススメいたします ^^

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One more thing

「LiDAR」が搭載されたiPad Pro。
発表される前は購入を見送る予定でしたが、技術的に必要と判断し、速攻ポチっといたしました ^^;;;

簡易的に検証した結果と、検証用のアプリを作る手順を載せた記事がございますので、よろしければご参考ください。

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