マウス・キーボード以外に利用する、いわゆる「左手デバイス」。
Elgatoの「STREAM DECK+」を使い始めましたので、そちらの製品レビューです。
Elgato STREAM DECK +(プラス)
この手のデバイスで有名な「Elgato」のダイヤル付きのデバイスです。
最初はブラックのみの発売でしたが、2023年5月にホワイトも発売されました。
私は机がホワイトなので、あまり目立たないようにとホワイトを選択しました。
動画配信用のコントローラのように見えますが、一般的なPC作業の大幅な効率化が狙えます。
Win/Macのどちらでも動きます。(私はMacで利用しています)
この手のデバイスに興味がある方は基本的な内容はご存じだと思いますので、詳細な機能紹介は割愛します。
左手デバイスの(自身の利用の)歴史
その前に、いわゆる「左手デバイス」ですはこれまでに様々なものを利用してきましたので、軽くご紹介いたします。
Orbital2
最初はOrbital2です。(未レビュー)
非常に魅力的なデバイスでしたが、コントロールするのに微妙な力加減が必要(斜め上といった操作もあるため)で、かつ、どのように機能配置したかがなかなか覚えられませんでした。笑
結局、力加減も慣れず、肩が凝ってしまうという事態となったため、使用を諦めました・・・
※その他のデバイスは、設定した内容が表示できます。
STREAM DECK
次にトライしたのは、本レビューと同じElgatoのSTREAM DECK。
かなり実用的で、大・中 2つのサイズを使っていたくらいです。
今回の「STREAM DECK +」も、ソフトウェアの設定等は同じですので、以下の記事もご参考ください。
PC初心者こそ活用してほしい、オススメガジェット「STREAM DECK」の紹介です。 一度設定してしまえば、あとは使うだけ。 極論、PCに詳しい方にセッティングしてもらえば、あとは生産性向上の旨味のみを得られます! [adc[…]
そこまで不満はなかったのですが、次にご紹介する「ダイヤル付き」デバイスが気になり、乗り換えました。
Loupedeck Live
Loupedeckもいくつか種類がありますが、Liveという6つダイヤルがついているタイプを選択しました。(未レビュー)
例えば、メールを連続して削除する場合、ダイヤルをカチカチと回すだけでできるのでは。
違うメールフォルダを選択するのも、カチカチと回すだけでできるのでは。
そんな風に思い、ダイヤルタイプにトライしました。
思惑は当たり、メールの処理がかなりの高速化。(実体は、ショートカットキーを割り当てている形です。)
メールフォルダへの個別の仕分けは、ダイヤルではなくボタンに配置しました。
かなり愛用していたのですが、ボタンがタッチ方式と、物理ボタンではないのがネックでした。
ボタンの上に手を置いてしまうと反応してしまうため、手を置いておけないのですよね。
また、アイコンに文字も表示できますが、あまり文字数を入れられない(切れる)、設定アプリがやや使いづらい、やや動作が不安定(割り当てたキーがうまく入力できないことがある)と、多少微妙な部分もありました。
ただし、ダイヤルは便利で、音量調節などにも大活躍でした。
(オンライン会議で重宝します)
そうこうしているうちに、STREAM DECKにもダイヤルタイプが発売されました。
実は、オンライン会議用に照明「Elgato Key Light Mini」を使っており、同じメーカーであるElgatoであれば連携できるということもあり、そちらに乗り換えてみることにしました。
(発売してから半年ほどは経過していますが。)
※結論を先に言ってしまうと、狙っていた内容は全て実現できました。
良い点
やはり物理ボタンはよい
Loupedeck Liveからの乗り換えだから、となりますが、やはりこの手のデバイスは物理ボタンの方がよいです。
ボタンを押すタイミングを、手を空中に浮かせて待つよりも、ボタンを触って待つ方が安定します。
タッチパネルもGOOD
ダイヤル内容の表示用パネルかと思いきや、タッチできます。
タッチ自体に操作を割り当てられる他、スワイプすることでページ(STREAM DECK上の設定ページ)を切り換えられることができます。
また、背景画像の設定をすることもできますので、それぞれ固有の設定をしておくことで、どのページを開いているのかが視覚的に分かりやすくなりました。
目玉のダイヤル、バッチリです
しっかりと1回ずつ回した感があります。
カチカチと音は鳴らないですが、感覚的にはカチカチとしている感じです。
音量の調節などシームレスなものであればカチカチ不要ですが、ショートカットキーを割り当てたりするので、「何回ダイヤルを回したか」というフィードバックは非常に大切です。
また、押し込むこともでき、こちらにも違う機能を割り当てることができます。
なお、ここはLoupedeck Liveも同レベルでした。
もちろん、アプリごとの設定も可
「STREAM DECK +」に限った話ではありませんが、アプリ毎の設定を行うことができます。
例えば、メールアプリをアクティブにしたら、連動してSTREAM DECK + のボタンをそれ用に変わります。
この機能のおかげで、ノンストレスで各アプリの効率化を行うことができますね。
安定感は問題なし
ボタンを押すことになるので、押すときに本体が動いてしまうと使えません。
もちろんそのようなことはなく、「動きそう・・・」なんてことは全く気にすることなく、使うことができます。
普通に使っていると(問題がないので)気がつきませんが、非常に重要なポイントかと思います。
※置く場所の素材によっては動くかもしれませんので、その点はご了承ください。
プラグインも面白い
ボタンに情報を表示できるようなプラグイン(無料)もあり、色々と楽しめます。
ちなみに、下段はCPU使用率で、押すとアクティビティモニタが開きます。(Macの場合)
残念な点
ボタンが8個はやや少ないかも
物理ボタンは8個です。
通常タイプのSTREAM DECKでも15個ありましたので、使い方によっては足りない可能性があります。
(XLは32個)
自分としても、購入前に気になったポイントです。
ただ、よくよく考えると(今の使い方を鑑みると)8個でも特に問題ないかな、と判断しました。
(もちろん、別ページに切り換えればいくらでも設定できます。)
ダイヤルの着せ替えは、(まだ?)単品販売していない?
私はAmazonで購入したのですが、着せ替え用のゴールドダイヤルがセットでした。
公式サイトを見ると、他にも魅力的な色が色々と・・・
ゆくゆくは販売されるのでしょうか。
なお、ダイヤルの着せ替え方法がどこにも見当たらなかったのですが、力技で引っ張るだけです。
たぶん。
汚れが目立つ
どのデバイスでも似たようなものですが、ボタンやタッチパネルに油脂がつきます。
(照明の当たり方によっては特に目立ちます)
まあ、実際に手で触るので致し方ありませんが・・・
少し大きい?
少し筐体が大きい?でしょうか。
置くスペースがないと邪魔かもしれません。
ボタンやダイヤルの間をもう少し狭くすれば、小型にできたと思います。
日本人の手には少しゆとりのあるサイズかもしれません。
Bluetooth対応は、、、しないのかな
おそらく、安定性を鑑みて有線(USB)接続なのかと思いますが、その点に問題がなければBluetoothの方が嬉しいですよね・・・
何か技術的な課題があるのかもしれませんが、多機能なゲーミングマウスとかでもBluetoothでしっかりと動作するものがありますので、今後頑張ってほしいところです。
自身の使い方としては、ちょうど配線がうまくできる所に置いていますので気にはなりませんが。
やや値が張る
生産性を考えると価値は分かるのですが、お試ししてみよう、というレベルだとちょっと躊躇しますね。
(3万円弱)
6個のボタンのみの「STREAM DECK Mini」でしたら1万円ちょっとですので、そちらでお試しいただいてもよいかもしれません。
ダイヤルがないのと、物理ボタンの数が少ないだけで、できることは同様です。
総評
★★★★★
この手のデバイスなしには、もはや効率的な作業ができないと言えるくらい、愛用しています。
「左手デバイス」の、自身における歴代の不満を解消した渾身の1台です。
ショートカットキーによる効率化だけでは満足できなくなった方には、間違いなくオススメできる一品です。
(おまけ)利用のコツ
相当何でもできる(カスタマイズできる)ため、設定し始めるとキリがなくなってきます。
私も一時期かなり凝った設定をしたことがありますが、設定が多くなればなるほど運用(管理)も大変になっていきます。
効率化のためのガジェットですが、そうなってしまうと本末転倒です・・・
この手のデバイスを使うコツは、「それだけで操作が完結できるようにすること」だと思います。
キーボードを操作するような一部の動作をSTREAM DECKに割り当ててもあまり意味はありません。
例えば、ブラウザで新しいWeb検索をしようとします。
どちらにせよ検索バーに文字を入力しないといけないわけです。(キーボードを使用します)
Command + T(新しいタブを開く)、Command + L(URLバーに移動)、検索ワードを入力、となりますが、
この最初の2つの動作をSTREAM DECKに割り当てても意味がないわけです。(STREAM DECKは、連続操作を1ボタンで実行できます
結局、キーボードに持ちかえないといけないためです。
他にも、特定のURLをブラウザで開いたりもできますが、その後、結局マウスを使ってブラウザを操作します。
ブックマークバーの使いやすい所に該当のブックマークを置いておいた方が効率的です。
ということで、そのデバイスのみ(マウス、キーボード、STREAM DECKを持ちかえなくてよい)か、もしくは複合(マウス + STREAM DECKを右手左手で操作)で完結できるような操作に効果を発揮します。
前述したメール操作は、徹底的に操作をカスタマイズしたため、キーボードを使うことなくメール処理がスイスイできます。
他にも、超呼び出すアプリ(1Passwordとか)、スクリーンショット、長いHTMLタグの挿入(テキスト操作)などを割り当てています。
無理にSTREAM DECKでやろうとせず、本当に効率化できる部分について使う、というのがコツになると思います!
最後に、完全に関係ないお話ですが、「STREAM DECK」を検索すると「Steam Deck」(ゲーム機)もひっかかるのはイマイチですね・・・
(Steam Deck、よいゲーム機ですけど)
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