発売間近であるiPad Pro 2020。(2020/03/25発売です)
各サイトから色々な記事が出ておりますが、自身が感じた「LiDARスキャナがiPadに搭載される意味」を残しておこうと思います。
iPadに搭載される意味
アップルが発表した新型「iPad Pro」。レーザー光を用いたセンサー「LiDAR(ライダー)」を搭載したことで、より高…
こちらの記事、非常に同感します。(要約)
- 「LiDARスキャナ」は来たるべきARグラスに向けた準備だろう
- ARは外出先で使えるようになると真価を発揮する
- 新たなエコシステム(ARグラス)への種まきだろう
しかし、以下については私は疑問に感じます。
なぜiPad Proに採用?
ここで最初の問いに戻ろう。なぜこの技術が、アップルで最も携帯性の低いモバイル機器であるiPad Proに採用されたのだろうか?
これは部品を供給するサプライチェーンと、この技術の活用方法を見出すまでに時間が必要な開発者たちに対して、ヘッドセットを披露する前に先鞭をつける狙いがあると考えるべきだろう。
「iPadに採用されたのは特に不思議な感じがしますが、これは単にサプライヤー側がiPhoneの需要に応えられるだけの準備が整っていないことが理由かもしれません」と、開発者のトラウトン=スミスは指摘する。「それにアップルにしてみれば、開発者に経験を積ませておけば、次の新型iPhoneでその経験を活かしてもらうことができますから」
上記の内容が間違いという話ではないですが、「iPadのサイズだとARは使いづらい」と読み取れるところに「?」を感じました。
自分自身がAR関係のお仕事をさせていただいているということもありますが、
ゲーム以外にも、産業用途で徐々にARの利用が広がってきていると感じております。
ARグラスで使えたらベストだと思われるので除外するとして、
iPadとiPhoneのどちらがARに適しているか、というと、私はiPadだと感じています。
単純な話で、iPhoneは画面が小さすぎます。
AR空間上に何かを置いても、iPhoneだと見えません。
iPadのサイズがあってこそ見えますし、臨場感もあります。
さらに、産業用途であれば、複数人で共有、商談で利用、など、iPadならではの利用価値があります。
Apple自身、iPhoneでのAR活用用途が見いだせずておらず、
産業用として期待ができるiPad、そこで開発者にもビジネスをしてもらいつつ来たるべきARグラスの時代の準備をする、というストーリーではないでしょうか。
蛇足
ハード、ソフトの両輪を握っているAppleならではの優位性が、ここにきてまた強みになりそうな気がしています。
Android(ARCore)にてLiDARのようなセンサーをつけるとしても、Android端末の全てが搭載するとはとても思えません。(コスト面の問題で)
iPhoneを買い換えたらLiDARが搭載されちゃっていた、ソフトもたくさんあるから知らないうちに使い始めちゃった。
そのソフトがそのままARグラスでも(開発者、利用者の両面で)使えるじゃん、と。
これがAppleの次のストーリーだと思います。
いずれにせよ、ARグラスは近い将来の話ですね。
ワクワクしますね!
(2020/03/31追記)
超簡易的ですが、LiDARの検証をしました。
ご参考くださいませ。
AR精度向上が期待されるiPad ProへのLiDAR搭載。 プラス、ARKit3.5で可能となったオブジェクトオクルージョン。 どれくらいの水準なのか、超簡易ではありますが検証をしました。 結論としては、今までのARに比べると「[…]
絶賛配信中!
メルマガ詳細はこちら >>>
広告を含むご案内のメールをお送りする場合があります。
以下も、ぜひご活用ください^^