契約書の内容をAIで審査する。
こうしたサービスが広がりつつありますが、2022年6月の政府のグレーゾーン解消制度で「違法の可能性がある」との紹介結果が公表され、動揺が広がっています。
今回はこうした「法の壁」について考えてみます。
「グレーゾーン」の言われは?
いわゆる「AI契約審査サービス」とは、契約書の内容を、AIを使って「リスク」「抜け漏れ」「修正案」などを提示するサービスです。
もちろん、サービス利用料がかかります。
しかし、こうした役務の提供に関しては、非弁護士による法律事務の取扱いなどを禁止している「弁護士法第72条」という存在があります。
〜(引用)弁護士法第72条〜
弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない
〜(引用ここまで)〜
今回、こうしたAIサービスが「設計によっては法律に違反すると評価される可能性がある」と見解されたわけです。
テクノロジー進化への足かせ
法律の壁は、様々な分野で起こりえます。
例えば、車の自動運転。
例えば、ドローンの利用。
もちろん、これらは「安全面」が大きな意味を持ちますが、過剰な規制は間違いなく足かせになります。
なかなか承認が得られずに使えなかった、AppleWatchの「ECG(心電図検査)」機能もありましたね。
推測ではありますが、楽しみなニュースが飛び込んできましたので、そちらのご紹介です。 Apple Watchをお使いのユーザーであれば、ご存知でしょうか。 Apple WatchではECGという「心電図検査」ができる機能が備わっております[…]
規制が緩い国に、規制が厳しい国が負けていく。
これはもう、疑いようのない事実かと思います。
規制自体が悪いわけではありませんが、「グレー」であるなら、しっかりと線引きをしていけばよいかと思います。
テクノロジーに「ない」もの
話は飛躍しますが。
こうしたテクノロジーが、どこまでいっても中々得ることができないもの。
それは、「責任」だと感じます。
テクノロジーに、最終的には責任は取れないー
そうした感覚が根底にあるのかもしれません。
とどのつまり、人間がやることは「責任をとること」。
もしかすると、そんな時代が近づいているのかもしれません。
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