【メルマガ】アカウント管理の大切さ(2021年12月21日)

Appleが、iOS15.2をリリースしました。
それに伴い、「デジタル遺産プログラム」がリリースされました。

ご本人が亡くなった際に、データ継承先のアカウントを指定しておけるというものです。
購入物やパスワード等へのアクセス権はないようです。
※まだ詳細に確認できていないので、その点はご了承ください。

アカウントが「大切な資産」になりつつある昨今、今後、重要となる仕組みだと感じます。

今回は、こうした「継承」のお話ではなく、そもそも「アカウント」の使い方について考えてみます。

どんなサービスにも必要なアカウント、そしてメールアドレス

パーソナライズするサービスは、ほぼ全てのサービスで「アカウント」が必要です。
個々を認識するために、すごくシンプルな形だからですね。

そして、そこに紐付くキーとして「メールアドレス」を使うことが多いです。

こうしたアカウント。
特に重要なサービスについては、多少は使い方を考えておいた方がよいかと感じます。

他人に使われる前提で、アカウント運用を

冒頭に述べた「デジタル遺産プログラム」。
こうした動きは、今後も広がっていくと想像できます。

Appleの場合、プライバシー観点も考慮した上での実装がなされていくかと思いますが、そこまで配慮がないサービスもあるかもしれません。

自身がいなくなった時に「誰かに託したいもの」がどこまであるかはまだまだ分かりませんが、購入物、創造物などは、権利引継したくなるものかもしれません。

そうした時に、そのアカウントに紐付く「それ以外のプライベートなもの」を混ぜてしまうと、切り分けが困難になります。

「託したいもの」と「捨てたいもの」をアカウントを分けて管理する。
そうした運用が、今後必要になってくるかもしれません。

1つのアカウントに集約しない

こちらは、もう少し現実的なお話を。

特にGAFAに代表される、大規模なサービス展開をしているアカウントについては気にしておくべきだと思います。
これらは、様々なサービスがアカウントに紐付いていますので、もし、使えなくなった時のインパクトが相当大きいです。

使えなくなった時、というのは、例えば、以下のようなケースが考えられます。

  • 「パスワードが分からなくなって自分がログインできない」といった単純なケース
  • 不正アクセスされ、アカウントが使われてしまう
  • サービスにBANされ、永久に使えなくなってしまう

実際には、以下のようなインパクトがありえます。
これらは「自身がしでかしてしまう」こと以外にも「不正アクセスされる」「完全に身に覚えがないのにBANされる(サービス側のバグや不適切な判断であることもありえます)」といったケースがあります。

例1)
YouTubeの利用規約に違反してしまい、アカウントがBAN。
そのアカウントのGmail自体にもアクセスできなくなり、メール自体も機能不全に。
さらに、そのメールアドレスを使っていた他サービスのアカウントも、パスワード初期化などのオペレーションが困難になった。

例2)
Amazonギフト券を規約違反した登録をしてしまい、アカウントがBAN。
過去に購入したKindle書籍が全て見れなくなった。
※先日のメルマガでご紹介した内容ですね。

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例3)
Facebookに規約違反の投稿をしてしまい、アカウントがBAN。
Facebook認証を利用して使っていた他サービスにもログインできなくなった。

できることは

1.まずは、規約を守ること。
これは基本ですね。

2.「個人アカウント敵な要素」と「ビジネス的な要素」が混在していることがあります。
「個人YouTubeの投稿」と「ビジネス利用Gmailメール」、Amazonでの「販売」と「購入」といったパターンですね。
何かあった時の影響が大きいため、これらはまず別アカウントで行うことを推奨します。
特にこのようなケースになりがちな個人事業主の方は、ご注意ください。

3.Facebook認証など、別サービスからの利用も、基本は避けた方がよいと考えています。

4.複数のアカウントで運用する。
これはサービスによってできないケースもありますが、リスク分散は考えた方がよいでしょう。

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