データのバックアップ、みなさましっかりと実施されてますでしょうか。
特にビジネスをされている方。データが飛んだら業務に大きなインパクトがあるのは避けられないと思います。
「そんなの当たり前だよ!しっかりやってるよ!」とおっしゃる方も多いと思いますが、ちょっと待ってください。
そのバックアップ方法、本当に正しいですか?
バックアップ方法が間違っていて事故が起こると、悔やんでも悔やみきれませんよね!
(そもそもバックアップがなかったら、ある意味諦めつきます?が。)
- 1 バックアップの考え方の基本
- 2 色々な問題
- 2.1 1. 間違えて手でファイルを消してしまう問題
- 2.2 2. 間違えて、大事なファイルを上書き保存してしまう問題
- 2.3 3. 専用ソフトでしっかりバックアップしたつもりが、復元できない問題
- 2.4 4. 専用ソフトで自動バックアップをしているつもりが、実はエラーでバックアップできていない問題
- 2.5 5. バックアップ同期ソフトの設定ミス問題
- 2.6 6. DVD-Rにしっかりと保存したけど、物理的にディスクが読み込めない問題
- 2.7 7. バックアップディスクを操作した際に、誤って壊してしまう問題
- 2.8 8. 過度な電圧や水没などで物理的に故障する問題
- 2.9 9. バックアップを取りすぎたゆえの、情報漏洩リスク増大の問題
- 3 バックアップの代表的な施策
- 4 例) 自宅の仕掛け
- 5 ご相談、承ります
バックアップの考え方の基本
「ファイルを違うところにコピーしておけばいいのでしょ。」
いや、そうなんです。あってます。
が、本当に必要なファイルをコピーしておく、それを守りぬく、というのは難しいのです。
色々な問題
ファイルを守りぬくために考えないといけない主な問題をピックアップします。
ドキッとする項目があれば、要注意です。
1. 間違えて手でファイルを消してしまう問題
人間、誰しもが誤操作します。当然、間違えてファイルを消してしまうこともあります。
それに気がつかずに、自動同期バックアップ(ミラーリング)が動いたら大変。バックアップ先からもご丁寧に削除され、この世から消えてなくなります。
2. 間違えて、大事なファイルを上書き保存してしまう問題
1と似たようなお話ですが、やりがちな問題です。さらに、結構厄介な問題です。
3. 専用ソフトでしっかりバックアップしたつもりが、復元できない問題
ソフトのバージョンが古すぎる、OSが変わった、ソフトのバグを踏んだ、バックアップのイメージファイルの一部が破損していて全量使えない、といった理由で復元ができない。
専用ソフトに頼り切るのも問題が発生する可能性があります。
(シンプルに、ただのファイルコピーの方がこういった事象は回避しやすいです。)
4. 専用ソフトで自動バックアップをしているつもりが、実はエラーでバックアップできていない問題
エラー時に気がつけるようにしておかないとダメですね。
5. バックアップ同期ソフトの設定ミス問題
特に、初期設定の時に要注意な問題ですね。また、手動でミラーリングコピーを行う時も要注意。
ミラーリングする方向(バックアップ元と先の指定)を逆にしてしまうと、、、まあ、キレイサッパリな方向に同期します。
6. DVD-Rにしっかりと保存したけど、物理的にディスクが読み込めない問題
特に光学ディスク系に発生する話です。光(紫外線等)が当たると変色してしまい、ディスクそのものが壊れてしまう(読めない)問題です。
これは自分の経験談ですが、(安物DVD-Rだったからかもしれませんが)10年も経過したDVD-Rは、ほぼ全てのディスクが読み取りエラーになり、ゴミと化しました。
そもそも「バックアップ」としてのディスクであり、マスタが壊れたわけではなかったので事なきを得ましたが。。
7. バックアップディスクを操作した際に、誤って壊してしまう問題
DVD-Rとかの一度しか書き込めないメディアであれば大丈夫。
しかし、HDDなどの更新可能なメディアの場合、「さあ復元するぞ!」といった時にバックアップそのものをオペミスで壊してしまう可能性があります。
特にマスタとバックアップは内容が似ているため、どっちを操作しているのか間違いがちです。。
8. 過度な電圧や水没などで物理的に故障する問題
急な停電、復旧。
上のフロアからの水漏れやドリンクによる水没。
ありえる話です。
9. バックアップを取りすぎたゆえの、情報漏洩リスク増大の問題
コピー品がたくさんあればあるだけ、守るべきデータが増えていきます。
バックアップの代表的な施策
当然、色々な問題に対しての対処策もあります。
書き上げるとキリがないので、いくつか代表的なものを。
ハードウェアレベルで二重化(RAID1)
2台(以上)の物理的なディスクに、同時に同じ内容を書き込む仕掛け。
ハードウェアの障害(HDDの故障など)に対応するための技術です。
厳密にはバックアップ用途ではありません。(障害用途ですね。)
実は、HDDは結構壊れます。
自分はRAID1化していないストレージなんて、怖くて使えません。
自宅で運用しているHDD、(そもそもHDD数が多いので確率的には致し方ないですが)5年くらいで3回ほどHDDヘルスチェックでエラーが出ており、大事に至る前にHDD交換しています。
ご自身のHDDは故障したことない?
それは、HDDのヘルスチェックをしておらず、故障の予兆を見落としているだけかもしれません。
なお、1台故障した時のRAID1復旧は簡単です。新しいディスクを入れて、RAID1復旧を指示するだけ。
ただし、容量にもよりますが、数TBのHDDだと、下手すると復旧に1日〜数日かかります。
この間、生き残った1台でのシングル運用となりますので、他にバックアップがないとしたら少しドキドキな時間です。
ある定点でのフルバックアップをいくつか保持しておく
人のミス(誤操作系)の問題に有効です。
が、フルバックアップは容量・時間がかかりますので、タイミングや頻度の設計は重要です。
専用ソフトの利用
最近のOSは、フルバックアップできるソフトが標準搭載されています。(Macでいうと、TimeMachine機能)
また、ミラーリングするような個別ソフトも多数あります。
優良なソフトを使い、できるだけ自動化しましょう。
クラウドサービス(クラウドストレージ)の利用
最近だとこれがお手軽でしょうか。
ハードウェア系の障害は当然対処されていますし、ファイルを前バージョンに戻せる、といった機能を備えたサービスもあります。
とはいえ、クラウドサービスでも全面障害で使えない、ということもありえる話ですし、クラウド上にデータを置くことは手元に(物理的な)データがないため、セキュリティ面やいざという時のリスクになりかねません。(変な話、司法権限でクラウドストレージが強制捜査される、はありますよね。)
また、ある程度の容量や機能(前バージョンに戻す)を使おうと思うと、月額料金が必要になってくることが多いため、コストとのバランスでしょうか。
また、インターネット経由でのアクセスとなるため、大容量転送には不向きということもあります。
遠隔地にバックアップ
物理的なリスクを鑑みた対策です。
東京が被災した時に備えて、バックアップディスクを大阪に置いておく、といったような。
例) 自宅の仕掛け
そういったことを踏まえた、自宅のバックアップの概要を例示します。
機器は新しくしたりしていますが、おそらく10年くらいはこの運用をしています。
個人データが主ですので、撮った写真や動画ファイル、電子書籍ファイル、各サービスのバックアップデータ、など、更新頻度の低いファイルが主です。
、、、が、積もり積もって、10TB級のデータを抱えています。。
厳重であるが故に、ファイルロストは今までゼロです。(オペミスなどでバックアップから復旧したことはありますが・・・)
- 「NAS」というストレージ格納庫を2台利用。
- 1台がメイン。1台がバックアップ用。
- メインはRAID1構成。HDDの同時二重故障が発生しない限り、データロストはしない。
- メインからバックアップ用に、週に1回、ミラーリングコピーを自動実行。
ミラーリングコピーが走るまでは、メインでオペミスしてファイルを消しても復旧可能。
(週に1回、は設計の上で決定。) - 別途、HDDが余った時(容量拡大して古いHDDが余った時のような)に、メインからフルバックアップ。
これは断面フルバックアップとし、触ることはない。 - そのフルバックアップしたHDDは、何かのついでに実家に行く際に手運び。(遠隔地バックアップ)
- かなりの数の端末を使用していますが、データはほぼ全てNASに格納。そのため、端末が壊れてもあまり痛くない。
※NASもトラブルが発生します。でも、対策をしっかりとしていたら慌てませんね。
「NAS」というデータ格納庫を自宅で使用しているのですが、それを2台使用しており、週次でミラーリングバックアップを行っています。 しかし、本日はそのバックアップ処理が「エラー」だったと通知が来ていました。 原因を調査しようと[…]
ご相談、承ります
備えあれば愁いなし、なバックアップではありますが、色々な問題を考えだすとキリがありません。
また、厳重にすればするほど、際限なくコストがかかっていきます。
取り扱う業務の性質や扱うデータ量、頻度などにより、適したバックアップ設計は様々です。
また、自動化しないと「面倒なのでバックアップ滞ってますわ、、」ということに容易に陥ります。
最適な設計や運用のご相談、承りますので、ぜひお気軽にご相談ください。
絶賛配信中!
メルマガ詳細はこちら >>>
広告を含むご案内のメールをお送りする場合があります。
以下も、ぜひご活用ください^^