【製品レビュー】カロリー「摂取」量が分かる魔法の腕時計!「HEALBE GoBe3」

執筆時点(2020/08)、日本では体験型ストア「b8ta」でしか購入することができないカロリー「摂取」量が分かるスマートウォッチ「HEALBE GoBe3」を購入してきました!

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まだまだ進化途中のスマートウォッチですが、ある程度把握できましたので製品レビューいたします。

カロリー摂取量を測定!「HEALBE GoBe3」

腕に装着しているだけで、カロリー「摂取」量が測定できるという夢のようなスマートウォッチです!
カロリー「消費」量ではなく、「摂取」量です!

モーションセンサーなどを使い、カロリー「消費」量を測定するのは、スマートウォッチでは当たり前となっています。
しかし「摂取」量を測定するのは、普通は「食べたものを登録する」しか方法がありませんでした。(専門的な測定方法は除く)

「食べたものを登録する」といっても、様々な問題にぶつかります。

  • さすがに面倒すぎて無理(毎食毎食、登録が必要)
  • そもそも、登録した内容(食品、量)が妥当なのかがよく分からない
  • 大皿をシェアして食べたようなケースでは、そもそもどれだけ食べたか把握するのが不可能
  • 間食とかまで面倒見れないでしょう

ということで、以前、とあるいくつかのアプリででカロリー摂取量を記録してみようとしてみましたが、「頑張って登録しても、結局は大量の誤差が出る」ということで、バカらしくてやめました。

当サイトの過去記事でも、その旨を記載しております。

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しかし、この「HEALBE GoBe3」は、腕に装着しているだけで「摂取」量が測定できる、というではありませんか!
※他に、水分状態、心拍数、歩数、睡眠、ストレスレベルが計測できます。

これは試してみなければ!と思い、現時点ではまだ「b8ta」でしか販売しておりませんが、わざわざ足を運んで購入してきました。
ネットには情報があまりなくは、価格もよく分かりませんでしたが、私が購入したタイミングでは28,400円(税込)でした。(多少、割引があったようです。)

iPhoneに接続して使用しております。(Androidでも利用可)

日本での本格展開はまだ(一般販売してませんし)であり、この後、どんどんバージョンアップは行われていくものと思われます。
つい先日も、端末上の表示が日本語に対応するアップデートがありました。(スマホアプリは元々日本語)
この後も「スマホの通知表示」や「WiFi接続?(詳細不明)」などの機能が追加になるとか。

2020/10/01より、Amazonなどでも一般販売開始しましたね!

気に入った点

カロリー「摂取」量が分かるのは、やはり斬新

謳い文句どおり、装着しているだけでカロリー「摂取」量が計測されていきます。
これは斬新で、面白いですね。

仕組みは公式サイトをご覧頂いた方が正しいですが、以下、引用いたします。

(公式サイトより)

・食べると、食べ物は胃に運ばれて分解され、消化されます。
・10–15 数分後、食物中の炭水化物がグルコースに変換され始めます。この過程は、食べるものや体特有の生理に応じて、最長4~6時間続きます。
・グルコース濃度が上昇すると、細胞はそれを吸収し始め、水分を放出します。
・GoBeは、生体インピーダンスセンサーを用いて、体細胞内外への体液の移動を測定します。
・食物中の脂質とタンパク質はグルコースの吸収速度に影響し、GoBeで測定した「グルコースカーブ」の形状と継続時間が異なります。
 内蔵のHEALBE FLOW™テクノロジーは、インピーダンスデータを解析し、
 グルコース曲線に基づいてカロリー摂取を計算するための高度なアルゴリズムを用いて、
 長期にわたる栄養摂取の全体像を得ることができます。

ようするに、体がエネルギーを吸収する際の体液の移動をセンサーで測定し、摂取量を推測する、というものです。

そのため、食べた直後に「摂取」量が分かるわけではなく、食べたものや体調によって、吸収するタイミング(=摂取したと計上されるタイミング)が異なってきます。

以下のグラフのような動きになります。(朝、昼、晩、普通に食べています)
上に伸びている赤い線が「摂取」量、下に伸びている紫の線が「消費」量です。
基礎代謝も考慮されるため、「消費」についてはずっと値がある状態になります。
(21〜23時が途切れているのは、GoBe3を外していてデータがないためです。)

なお、カロリー「摂取」量が測定できるだけでも不思議なのですが、「脂質」「炭水化物」「タンパク質」の値まで計測されます。

水分補給のツメが素晴らしい

カロリー摂取量だけでなく、水分も監視してくれます。
水分レベルが低くなってくると、「水分足りてないよ」と催促してくれます。

「水を飲んだ量」を測ったりするのではなく、体内に流れる水分をベースとして計測されます。
かなり優れた仕組みだと思うのが、例えばジュースやコーヒー、お酒といったものではダメで(余計水分を消費してしまう)、「体に本当の意味で必要な水分」を測定するところです。

装着しはじめて、コーヒーを飲む量が減りました。笑
熱中症対策にもかなり有効だと思います。

(猛暑ですので、猛暑前と比べると水分レベルがなかなか上がらないです・・・)

睡眠、ストレスの計測も可能

元々、自身はAppleWatchやGarminといった製品で取得していたデータですが、「睡眠」や「ストレス」についてもGoBe3で取得可能です。

「眠りが浅くなってきたときにバイブで起こして!」という機能もあります。
なお、15〜30分うたた寝したようなレベルだと、GoBe3は反応しないようです。

「ストレス」については、データとしては面白いのですが、正直、これをどう使えばよいのかは分かりません。笑

常に「心拍数」や「歩数」が分かるのはよい

画面に「心拍数」や「歩数」を常時表示させることができます。
意外とそれができない端末が多いので、ちょっと重宝します。

残念な点

「測定値の妥当感」は、よく分からないといえばよく分からない

カロリー摂取量など色々と測定可能ですが、自分では値が合っているのがよく分かりません。
(おかしいと言っているわけではないです。)
GoBe3に限らず、どの端末でも同じ話ですね。

心拍や歩数は他の端末も同時に利用することで比較できますが、さすがに誤差が出ますね。
どちらが正しいかは、これまた分かりませんが。

ひとまずは、第三者の評価を信じるしかないでしょう。

(HEALBE 公式サイトより)

UCデイビス(米国)および赤十字病院(広州、中国)で実施された独立した第三者検証研究は、
GoBe2が脱水と水分補給を正確に追跡できることを確認し、
カロリー摂取を89%の精度で測定することを証明しました。

GoBe3をご利用されている方の評価記事もございます。
ご参考くださいませ。(2020/09/27追記)

計測の仕組みから「今日は後どれくらい食べてよいの?」は分からない

上述した計測の仕組みから、ようするに「食べた後数時間かけて摂取量が計測される」という仕組みです。

そのため「今日は後どれくらい食べてよいの?」という使い方はできません。
(その時点で表示されている値を信じると、多分、食べ過ぎます。笑)

基本的には、前日の結果を見るイメージですね。

センサーに肌を密着させる必要がある

AppleWatchのように「多少浮かせて使う」ことはできません。

ほぼピタリと肌にセンサーを接触させておく必要がありますので、ややきつめに締める必要があります。
私はグラグラしないように装着するのが好きですので問題ありませんが、この暑い最中、気になる方は気になるかと思います。

バンド自体の通気性はよいため、多少はマシかと思います。
(AppleWatchのNikeバンドみたいなデザインです。)

なお、センサーが外れるとバイブで通知されるため、「うわ、計測できてないじゃん!」という事態は起こりません。

バッテリーマネジメントが重要

実感としては「24時間ギリギリ持つ」レベルです。(製品仕様上は32時間)

いつカロリー摂取がされるか(自分の身体が)分からないため、基本的には24時間装着している必要があります。

しかし、「バッテリーの持ちは24時間ギリギリ」「電池が結構消耗するため充電に1時間〜1時間半くらいはかかる」ことから、ある程度規則正しくルーチン化しないとデータが取得できないタイミングが多くなってしまいます。

AppleWatchも似たようなものですが、AppleWatchは「2本使い」ができるため、片方のAppleWatchを常にフル充電させておくことができます。
「GoBe3」も同じことができるかをサポートに問い合わせしてみましたが、現時点では「推奨されない使い方」ということです。

こういった製品に興味を持たれる方は「データを取得し続ける」ことを気にされるかと思いますので、いただいた回答を共有いたします。

いただいた回答内容から、「GoBe3」本体自身が、単純なデータ収得のみならず、ある程度のロジックを持って何かしらを判断しているようにも感じました。
この場合、スマホ等を起点とし、「GoBe3」側に最新のデータ(状況)を反映させるしかないですね。
ソフトウェア的な課題だとは感じますので、今後に期待です。
(AppleWatch以上に、24時間装着できるようにすべき端末だと思っております。)

※いずれにせよ、お風呂タイムは外した方がよいですね。

※サポートの方はとてもスムーズかつとても素早いご対応でした。(完全に日本語ですし。)

(サポートの方からのご回答)

ご質問の通り、2台のGoBe3を1つのアカウントで交互に装着して頂き、
24時間装着するというのは、理論上は不可能ではありません。

しかしながら、結論から申し上げますと
以下の理由からお勧めできない利用法であると回答させて頂きます。

ー 深夜0時~翌深夜0時までをGoBe3の1日として計測しており、
  基本原則として、1台を使うことを想定している
ー 上記の理由で、上記の24時間内に2つのデバイスを使用すると基本原則に抵触し、
  正しい結果が得られなくなる可能性がある
※ つまり、0時~23時59分59秒までの1台装着を守って頂ければデータの競合が理論上は起こらないが、
  健康的且つ自然なライフサイクルを維持するには不適切
ー 水分バランスについて、充電中の1~2時間外しても、
  較正(キャリブレーション)を実施しますが、
  24時間外すと、この時間がより長く必要となり、ある一定の取得されるべきデータが失われる可能性がある

以上から、HEALBEとしては、ご提案のようなご利用方法についてはお勧めし兼ねるという判断を致しました。

スマホアプリでは、7日分しかデータが見れない

スマホアプリ上は、7日前までのデータしか参照できないようです。

データ自体はHEALBEのサービス側に反映されますので、ブラウザでログインすれば過去分も参照可能です。

なぜ7日分に制限している(?)のかは少し謎です。。

サイトでは以下のようなイメージで過去分も参照可能です。

運動の種類によっては「消費」と判断されない?

インドアバイク(Zwift)をよくプレイするのですが、この場合「場所移動を伴わない」&「手の動きもほとんどない」ことから、運動していると認識されていないようです。
GoBe3からすると「なぜか心拍数が上がっているだけ」のような状況でしょうか。
(計測上、消費がほとんど増えていません。)

他のアプリで消費カロリーを計測しているため追加消費カロリーの量は概ね把握はできますが、
HEALBEアプリの情報に反映できないのは残念です。

iPhoneのヘルスケア経由でインポートできればよいのですが。

※バージョンアップで改善される可能性はあります。

iPhoneの「ヘルスケア」アプリとの連動は不満

「ヘルスケア」への出力は「心拍数」「睡眠分析」「摂取エネルギー」「体重」「歩数」の5つになります。
HEALBEでは「脂質」「炭水化物」「タンパク質」も計測しておりますが、こちらは「ヘルスケア」には反映されません。

逆に入力は「身長」「性別」「生年月日」「体重」の4つになります。
「アクティビティ」を読み込んでもらえれば、「インドアバイク」問題は解決すると思うのですが。

「体重」が入力できるのは楽で、別のワイヤレス体重計→ヘルスケア→HEALBEと、アプリを起動する手間はあるものの、あまり手間無く連携できるのは楽です。
なお、3日ほど体重を変更しないとHEALBEから「測定してね」と怒られました。
おそらく、基礎代謝に関わってくるからだと思います。

とは言え、自身としては、「ヘルスケア」アプリがデータの格納庫になっておりますので、取得できたデータは全て反映していただきたいですね。
(様々なサービスを利用していますので、全ての受け皿となる「ヘルスケア」に蓄積するしかないのですよね・・・)

※バージョンアップで改善される可能性はあります。

定期的にアプリを開いて同期させる必要がある

AppleWatchと違い、HEALBEアプリを開いて同期させる必要があります。
これは、別製品のGarmin社の製品も同様です。
iPhoneでのバックグランド同期は、サードパーティーではおそらくできません(iOSの制約)し、常時同期となるとバッテリーが耐えられないでしょう。

なお、非同期データは「5日分」は端末に保持されるようですが、それ以上経過すると消えてしまうようです。

端末での操作はイマイチ

画面に指紋はよくつきますし、タッチの感度もイマイチです。
というより、画面の左半分、右半分、の2つに分かれているだけのようです。

そもそも操作すること自体が少ないので問題はありませんが、他の端末をお使いの方だと「あれ?」と思ってしまいますね。

時計を見るには、少し厳しい

もちろん時刻表示が可能ですが、タッチしないと画面にライトがつきません。
(AppleWatchのように、手首を向けると画面がつく、というような機能がありません。)

太陽がまぶしい、部屋が暗い、などの条件だと、画面はほとんど見えません。

時計のかわりにするには、少しストレスがたまるかもしれませんね。

現時点では、2つの画面モードがあり、表示のカスタマイズはできません。

評価

評価:★★★★☆

とにかく、カロリー「摂取」量が測定できるのは物珍しく、とても面白いです。
体重のコントロールのみならず、健康意識の改革という意味でもとても優れた製品だと思います。
(カロリーバランスを見てプラスが多い(カロリー過多)と、少しショック受けます・・・)

ただし「装着するは腕時計1つ」とする場合、スマートウォッチとしての機能は(まだ)弱く、他のスマートウォッチ(AppleWatch等)の恩恵を受けている方は満足いかないと思います。
現時点「スマホで受信した通知の表示」といった機能もありません。(今後のアップデートで対応するそうです。)

実は、私はAppleWatchとGoBe3の2本使いになっています・・・
時計ではなく「計測機器」として割り切って装着しておりますが、なかなか2本つけるのは勇気がいりますよね。(見た目的に)
AppleWatchは自身のスマートウォッチの土台でありますので、なかなか外せません。
しかし、この使い方であれば、バッテリーの持ち以外はほぼ気になることはありませんね。

今後の発展も期待できる「HEALBE GoBe3」。
ぜひ、多くの方にお試しいただきたいものです!

補足(2020/12/16追記)

4ヶ月で故障してしまいましたが、、、サポートは迅速、丁寧でした。
(無償で交換)

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